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谷本誠一・保護者へのアドバイス 7

先生と生徒の信頼関係

平成14年11月28日

 公教育或いは学校教諭の使命や職務としては、次のことが考えられます。

  1. 生徒に学習意欲を向上させる。
  2. 生徒の潜在する個性や能力の可能性を見出し、それを引き出して行くことにおいて協力 する。
  3. 生徒に学習指導要領に基づいた教育的知識を伝授する。
  4. 生徒に集団生活や人間関係の場作りを提供する。
  5. 生徒の人としての生きる道を会得させること、即ち人格形成に寄与する。

 従って、「勉強しないなら学校に来なくていい」という言葉が、結果としての言葉尻を捉えるのではなく、如何なる動機に基づいて生徒に対して発したかが問題になります。ですから、その場の状況というものが詳しくわからない現段階で、どうこう言えるものではありません。

 確かに、言葉そのものだけ捉えたなら、不適切な発言と言えると思われますが、その背後には、「勉強して欲しい」という願いが込められていて、叱咤激励する意味で逆療法的手段を採られたことが考えられます。もちろんその際、生徒の心情や耐久力、それらを考慮した上でなければなりません。生徒にとってみれば、それを前向きに解釈して、「なに、くそ」と逆に向上心をむき出しにする場合もありましょうし、逆にしゅんとなって萎縮して、学業に悪影響を与える場合もあれば、最近はやりの「切れる」現象に発展する最悪の場合も考えられます。要は、生徒と先生とのコミュニケーションの中でのできごとであり、私達でも普段人間関係ができていれば、友達関係で何でも言いたいことをずけずけと言えるのと同様に、どの程度の信頼関係が二人の中であったかが、キーポイントです。

 私ごとで恐縮ですが、中学2年の時です。クラスで将棋がはやり、男子生徒で将棋をしない子はいないくらいはやっていました。休憩時間は将棋漬けです。特に私の、将棋に対する入れ込みようが群を抜いていたのでしょう。それに業を煮やした担任教諭が、「谷本、将棋ばかりやって、学校の成績がどんどん落ちている。勉強がおろそかになるんじゃないのか。もっともおまえが、プロの将棋指しになるなら別だが、・・・・・・(そんなことはありえないじゃろ)。」その時私は心に秘めました。「だったらプロになってやる!」

 この時の反骨精神は、今後の私の人生航路に少なからず影響したと思えるのです。教育現場では、先生とのコミュニケーションの中で、あらゆる所に人生の材料やエキスが隠されているのではないでしょうか?それを活かすも殺すも、最終的には自分次第ということです。

 将棋でも与えられた現状の局面に対して、自分で大局を判断し、いろんな考慮材料を駆使しながら、次の一手において、自分で決断を下さなければなりません。今回の経験を基に、是非前向きに問題を捉え、咀嚼(そしゃく)下さればと願ってやみません。