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谷本誠一・保護者へのアドバイス 2

棋力の伸び方

平成14年5月15日

 
 棋力の伸びは各人によって差はありますが、基本的には、何と言っても 
①将棋を好きになること ②負けても食らいついていく根性があること ③できるだけ早期に将棋を覚えること
以上3要素が棋力向上における必要条件だと考えています。
 高校生名人を連覇した生徒は小学校5年位で将棋を覚え、6年生の時、第1期呉学生将棋名人戦に出場して以来、今期まで7期連続出場を果たしました。学生名人戦初参加を契機として、当愛好会主催の「学生会」、「谷本誠一将棋教室」、「呉将棋愛好会・道場」でもまれました。将棋を始めるのが比較的遅くても、何かのきっかけで目覚める場合もあると思います。プロ棋士では森鶏二九段が確か高校の時将棋を始めたと聞いています。しかしそれで大成するケースはきわめてまれで、早く将棋を始めるのにこしたことはありません。羽生善治四冠王や谷川浩司九段は小学校1年の時覚えたと聞いています。
 かく言う私は、幼稚園の時覚えたのがはさみ将棋。父が将棋と碁盤が裏表になっている用具を買ってきたのですが、父から教わったのははさみ将棋と五目並べでした。すぐ小学校2年の時には父より強くなったと記憶しています。ただ惜しむらくは、周りに将棋を知っている人が皆無で、教えてもらえなかったことです。小学校4年の時近所で将棋がはやりましたが、ルールがむちゃくちゃ。香が成ったら飛車の動きになるとか、取った駒を使えないとか、とても将棋と言えるものではありませんでした。中学1年の時小学館の百貨辞典で将棋の項を引き、独学で正規のルールを覚えました。「取った駒をどこにでも好きなところに打ってよい」いわゆる持駒再使用のルールに触れた時には感動しました。こんな素晴らしいルールが世に存在するのかとも思いました。もしそれが本当なら将棋は素晴らしく奥深いゲームであると直感しました。中学2年の時クラスで将棋がはやり、級友に負けるのがいやで初めて棋書を購入。以来将棋漬けで100冊以上の棋書を卒業まで立ちどころに読破し、校内には敵はいなくなりました。
 結局私が奨励会を年齢制限でやめざるを得なくなったのは、将棋を本格的に勉強するのが遅かったからだと思っています。中学から始めた将棋は理論・理屈の将棋で、伸びに限界がありました。小学生から始めた子は理論・理屈ではなく、感性で将棋を把握しますので、伸びが早いのです。この右脳の働く感性の部分は、将棋の持つファジーな部分で、チェスの遠く及ばないところです。それは言うまでもなく持駒再使用ルールに起因しています。これがあるため、なかなかコンピューターソフトに将棋を教えても、あるいは1秒間に2億手読める(計算できる)としても、人間にかなわないのです。感性は自由な発想と表裏一体です。創造性にも直結しています。
 お子さまにおいては幼少から将棋を覚えたため、可能性は無限にあります。是非伸ばしてやって下さい。