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谷本誠一・奨励会時代

谷本誠一・奨励会の想い出 2

奨励会仲間 -浦野真彦七段の回想

      2012年5月23日

 私の高校将棋部後輩で詰将棋作家の宮浦忍氏が、去る2005年17日(日)に名古屋市で開催された詰将棋全国大会に出席されました。その際、プロ棋士として唯一浦野真彦七段が参加され、宮浦氏が懇親会で彼と会話をされたそうです。その際宮浦氏が私のことを切り出すと浦野七段は、私を回想され、興味深い想い出話をされたそうです。三畳一間のアパートに泊めてもらったこと、人間修行のために奨励会に入ったという私の人生観、ある対局で40分長考して打たれた8六桂等、とても鮮明に記憶されておられたということです。
 また、同じ時期に奨励会で修行をしながら退会された人のその後はとても気になられるそうで、私が市議会議員に当選したことや、一度落選しながら復活当選したことまでよくご存じだったので宮浦氏は驚いたそうです。
 以下は、上記報告を受けて、私の返信メールを転記致します。

奨励会仲間

2005年7月19日
                                      谷本誠一

 私の話題を持ち出して頂き、光栄です。
 流石に40分長考後の8六桂は、記憶にありませんね。棋譜を紛失したのが痛手で、勿論並べれば想い出すかも知れません。しょっちゅう長考して、時間を浪費し、自ら不利な戦いを強いられたことはよくありました。勝負に向いてなかったと思います。
 神崎健二七段がアパート自室に来られたのは覚えていますが、浦野七段も来られたことがあるのですね。失礼ながら忘れていました。泊まったことがあったとは・・・!神崎さんも含め、全く記憶にありません。恥ずかしい限りです。当時は私の部屋には同期の民輪君、河添君が常連客で、よく将棋を指したものでした。たまに野田敬三さん、本間博さん、伊藤博文さんも来られたようにおぼろげながら記憶しています。
 途中から同じアパートに児玉孝一当時三段が入居され、私と一軒隣の部屋でした。そこへは、青木清、森信雄、滝誠一郎先輩が時々来られ、ご一緒させて頂いたことがあります。また、私の部屋へは児玉さんがしょっちゅう来られ、民輪、河添両君と4人で研究会(実戦オンリー)を行ったものでした。私は民輪君が天敵で、公式試合では確か1局しか勝たせて貰えませんでした。逆に河添君とは相性がよく、分がかなりよかったです。しかし面白いもので、その河添君が民輪君と結構いい勝負をしていました。しかし4分6分で民輪君が優位だったと思います。児玉さんとは段級が離れていたことで、公式試合であたることは皆無でしたが、香落ちで何番もアパートで教えて頂きました。香落ちでは、私が結構善戦して、5分に近い成績だったと思います。児玉さんとは相性がよかったのでしょう。
 ところで浦野さんは私の後輩で、彼が高校選手権の大阪地区大会に出場した際、私は奨励会員として裏方に回っており、彼の対局姿ははっきりと今でも覚えています。当時はひ弱な将棋で、地区予選も途中で負けられたと記憶しています。それが奨励会へ入会して来たので、少々驚きました。     
 様々な出来事が走馬燈の如く蘇って来ます。今となっては懐かしい想い出です。精神的生死をさまようどん底も経験させられ、感動して涙が止まらなかったこともあります。私の人生に於いて、大きな礎となったことは間違いありません。